先週末の試合で2年連続でブンデスリーガーの優勝を決め、ドイルカップ優勝の2冠の可能性も残るドルトムントの香川の去就に注目が集まっています。
セレッソ大阪からドルトムントに移籍して初年度から中心選手として活躍し、アジアカップの怪我で昨シーズンは優勝の時にスタジアムにはいたもののピッチには立てなかったので、今期は自ら得点を決め優勝を決めたのでその喜びは相当のものでしょう。
ドルトムントと香川の契約は来季終了まで残っていますが、来季のチャンピオンズリーグやブンデスリーガー連覇を考えればドルトムントが契約延長のオファーを出すのは当然の流れです。
しかし、香川は契約延長のオファーを受けるとも断るとも明言は避けています。
これは選手側の契約金と年俸を上げる常套手段なのでこれはこれでいいでしょう。
では今季終了後に移籍をするべきかしないべきかの話になると私の答えは移籍はしない方がいい。
選手である以上現状に満足せずに環境を変えて更なるステップアップをしたいと思うのはいいことだと思う。
しかし、再来年にはブラジルワールドカップが控えており今年から来年にかけて予選が行われます。
今は日本代表の10番に君臨している香川ですが、ブラジルワールドカップまで日本代表の10番が保障されているわけではありません。
日本代表に選ばれる条件は国内外に限らず、所属クラブで目覚ましい活躍をしてザッケローニ監督の構想に合う事が条件です。
そう考えるとドルトムントで活躍しザッケローニ監督の構想にマッチしている今は日本代表としてほぼ当確でしょう。
しかし、移籍をするとそうとも限りません。
今、香川にオファーや調査に乗り出しているのはプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、セリエAの名門ACミランやユベントス、スペイン名門のバルセロナにレアル・マドリードと言った各国代表選手ですらサブメンバーに甘んじてしまうような超が付くビッククラブです。(ここに出したクラブチームは一度でも香川に興味を持って報道されたクラブチームなので実際は違うかもしれないことはご容赦願いたい)
こうしたクラブチームでチャンスがあれば自分の力を試したいと思うのはアスリートであれば当然のことだと理解はできる。
しかし、これらのクラブチームに移籍して今のようにスタメンとしてコンスタントに試合に出れるかというと競争に勝つしか方法はない。
かつて、中村俊介がセリエAのレッジーナからスコットランド・プレミアリーグのセルティックに移籍して成功を納め夢かなえるためにスペインのエスパニョールに移籍したものの競争に勝つことができず、志半ばで横浜Fマリノスに復帰したことがあった。
中村俊介のこの決断は苦渋の決断だったにちがいない。
夢かなえるため海を渡り、国を渡りようやくたどりつたスペインの地。
しかしそこで待っていたのはスタメンではなくベンチ要員かベンチ入りする事すらできなかった時もあった。
ではなぜ中村俊介は苦渋の決断までしてスペインから日本に戻ってきたのか?
それは横浜Fマリノスに復帰した年に南アフリカワールドカップがあったからに違いない。
先ほども書いたが日本代表に選べれるには所属クラブで活躍し、監督の構想に合うことが条件である。
しかし中村俊介はエスパニョールに移籍してからコンスタントに試合に出ることができなかったので、ワールドカップを見据えると今自分をもっとも必要としているチームに移籍するのが一番と考え古巣のマリノスと考えがあったので復帰の道を選んだのだと思う。
話はそれてしまったが、香川が今季終了後に移籍をするということは来季は常に挑戦の日々であり試合に出れないリスクがありそれは日本代表に召集されないリスクも伴う事になる。
また話がそれてしまうが、ブラジルオリンピック代表監督はオーバーエイジ枠にレアル・マドリードのカカを呼ばないと明言している。
数々のサッカータイトルを取っているサッカー王国にないタイトルは「オリンピック優勝」ブラジルはどうしてもオリンピック優勝のタイトルがほしいのでビックネームをオーバーエイジ枠で出場させて優勝を狙いに行くがカカは召集しない。
理由はカカが不要というわけではない。
2年後の母国で開催されるブラジルワールドカップを見据えるとカカにとって来季はレアルマドリードでコンスタントに結果を出す必要がありそのためにはオリンピック期間を休暇あるいはトレーニングにあてた方がいいと代表監督が考えたからである。
これほどの名選手であっても所属クラブでの結果を重要視されるほど代表に召集されると言うことは大変なことなのある。
今季も残りわずか。
今季終了後にはユーロがありユーロ終了後には2年後のワールドカップを見据えた移籍が相次ぐと思われるがその時香川はどこのチームを選び、来季はどこの国で何色のユニホームを着ているのだろうか?